私の血糖値ノート 宗 理美(そう りみ)

   こんにちは、宗 理美です。私は普段、テニス、トレーニングなどの運動をしている為、血糖値を一定に保つことが難しいときがあります。ですが、血糖値ノートをつけることにより、自分なりにコントロールをして生活をしています。今回は、その血糖値ノートについて書きたいと思います。

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   血糖値ノートは、私が1型糖尿病を発症してから母がつけてくれていましたが、小学校高学年くらいになる頃から自分でつけ始めるようになりました。最初は面倒で、どうしてつけなければいけないのだろうと思い、あまりノートを書く気が起きませんでした。しかし、つけ続けていくうちに自分の血糖値の波や特徴が分かるようになり、インスリン量の調節がしやすくなりました。そして、血糖値ノートを毎日つけることが習慣になると、つけていて良かったと思うことがたくさん出てきました。例えば、食事内容によってインスリンの打つ量を考えるとき、過去につけた血糖値ノートを参考にできることです。以前、お寿司やバイキング料理の際に、どのタイミングでどのくらいのインスリン量を打てばいいのか分からないときがありました。そこで過去につけた血糖値ノートを見て、データをもとにインスリンを打ちました。その後は高血糖を出さずに安定した血糖値を維持することができました。私の場合、お寿司を食べるときは普段よりも2~4単位多く打ちます。バイキング料理の時は3~5単位多く打ち、食後少しでも血糖値が高ければ、こまめに補正打ちをして高血糖を防ぐようにしています。このように、外食をするときのインスリン量の計算に血糖値ノートが役に立っています。

   血糖値ノートで工夫していることは、血糖値の数値によって色分けをしていることです。50~80は青色、81~199は無色、200台はピンク色、300以上は赤色といったように、数値の下に色を付けています。すると、自分がどの時間帯で血糖値が低いのか高いのか傾向を知ることができます。実際に、私は朝食後と夕方あたりにピンク色が多いため、インスリン量を調節してコントロールをしています。

 私にとって血糖値ノートは、自分の血糖コントロールを支える大切なノートです。この存在に、とても助けられています。ですが、忙しくて書く時間がない時や、つけ忘れてしまうこともあります。それでも、できる範囲でやっていこう、というスタンスで今日まで続けることができました。ノートも10冊を超え、たまに見ると、当時のことを思い出します。良いことも悪いこともノートに書いてありますが、すべて私の大切な経験です。

*宗理美さんはプロのテニスプレーヤーで、つぼみの会の会員です。本文はつぼみ事務所便り2019年4月号より転載いたしました。宗さんへのお便り、応援メッセージをぜひ事務局までお寄せください。