5月21日 2023年「春の家族講習会」が開催されました

風薫る5月21日日曜日、あいおいニッセイ同和損保新宿ビル3階D会議室において、春の家族講習会が開催されました

今回は2019年まで使用していた「春の家族講習会」という名称を復活させ、分科会(グループミーティング)を含めた本来のスタイルでの家族講習会となりました。

講演者は、つぼみの会顧問医の田嶋華子先生、体験談発表者もつぼみの会の運営委員というかなり内輪の人選で、何人くらいの方が来てくれるのか気がかりでした。しかし、そんな心配は杞憂に終わり、用意した席がすべて埋まり、別の会議室から椅子を運んだくらいでした。参加者の中で、特にご家族でいらした新入会員が目立ちました。皆さん、初参加の家族講習会、いかがだったでしょう。

開会の挨拶に続き、布川香織先生の司会により家族講習会が始まりました。いつもは中原力さんが司会を務めているのですが、今回は本人が発表者となったので、特別に布川先生にお願いしました。先生、ありがとうございました。

トップバッターは、会員でキャンプOBの中原力さん。テーマは「1型糖尿病との歩み ―病は足枷か、踏み台か―」です。自分が小さかったころ、1型糖尿病の発症、三木裕子先生との出会い、親子の問題、サマーキャンプで得たこと、進学の問題・・・、とても面白く、盛りだくさんのお話で予定の時間をかなりオーバーしました。サマーキャンプの裏話や生活スタッフとしての経験談、特にキャンプで知り合った奥さんとの馴れ初めなどもっと詳しく知りたいなと思いましたが、残念ながら時間切れでした。Part2もお願いしたい、という声が聞こえています。

続く講演は、つぼみの会顧問医、日本医科大学付属病院小児科の田嶋華子先生。「小児糖尿病サマーキャンプの役割と効果、そして課題」というテーマでお話しくださいました。小児糖尿病のサマーキャンプは1921年に米国で初めて開かれ、日本の最初のキャンプは1963年、千葉県勝山海岸で、つぼみの会顧問医の丸山博先生が中心となって開かれました。サマーキャンプの歴史に始まり、ではサマーキャンプってどんなことをやるの?どんな人たちがスタッフとして参加しているの?そして、サマーキャンプで得られる効果は?など、とても多岐にわたるお話でした。先生は今年のサマーキャンプのキャンプ長を務めます。また、会場となる鴨川青少年自然の家は、三方を海に囲まれたすばらしい施設です。キャンプに参加される皆さん、楽しみにしてください。

最後は分科会(グループミーティング)です。つぼみの会家族講習会の恒例でしたが、コロナ禍で中断を余儀なくされ、4年ぶりの復活です。

会は4つのグループに分かれ、それぞれに顧問の先生方が加わりました。

Aグループ…幼児~小学校低学年の患者と家族など 布川香織先生☆ 安田祐希先生

Bグループ…小学校高学年~高校生の患者とご家族 田嶋華子先生☆ 石場俊太郎先生 立川恵美子先生

Cグループ…大学生、社会人の患者とご家族 佐藤詩子先生☆ 兼松幸子先生

Dグループ…成人になってから発症した患者さん 小谷紀子先生☆

(☆印はファシリテータをお願いした先生です)

ひとつのグループが20人近くなってしまったところもあり、話が聞き取りにくかった、十分な話ができなかった、という反省もありますが、久しぶりに対面で車座になっての分科会、やっぱりやって良かったな、と思います。

兼松幸子先生の閉会の挨拶で春の家族講習会が終了しました。総会を含めると約4時間。とても中身の濃い、充実した会になりました。講演者、先生方、スタッフ、何よりも会場に来られた皆さんに心から感謝しております。