5月18日 春の家族講習会が開かれました
新宿副都心、ビルの谷間も新緑に覆われ、心地よい風が吹き抜ける5月18日日曜日、あいおいニッセイ同和損保新宿ビル3階D会議室において、つぼみの会2025年定期総会と春の家族講習会が開催されました。
100人近い方が参加され、会議室の席がすべて埋まるほどの盛況でした。例年春の家族講習会は家族と一緒にお子さんの会員がたくさん来られるのですが、今回は会員のご家族のみ、あるいは大人の会員の参加が多かったように見えました。サマーキャンプが再開して今年で3年目、新入会ラッシュも落ち着いたからでしょうか。
定時総会に続き春の家族講習会。トップバッターはサマーキャンプOGで管理栄養士をされている神藤志穂さんの体験談発表です。テーマは「1型糖尿病と歩んできて」。主治医だった武居先生の思い出。つぼみの会のサマーキャンプに参加して得られたこと。低血糖の問題。西村先生、そして管理栄養士という職業を知ったこと。等身大の自分を語っている神藤さんに、爽やかな感動を覚えました。
続いての講演は、つぼみの会顧問医、ハーモニークリニック医師、サマーキャンプOBの伊藤新先生。演題は「1型糖尿病あるある 医師と患者の視点から」。
最初の話は、インスリン治療中の全員に共通した「あるある」~うなずきながら聞いている方がたくさんいるようでした。1型糖尿病治療の歴史は、発症してから35年目の伊藤先生の歴史そのものです。なるほどこんなに進歩したのかと、改めて感心しました。
1型糖尿病の基本、低血糖と高血糖、インスリン療法の調整方法、リアルタイムCGM、インスリンポンプ、カーボカウント、780Gについて…。とても多岐にわたるお話で、45分間が瞬く間に過ぎてしまいました。スライドの最後にあった、1型を持つ子どもの親への言葉が心に残ります。
「親や周りの大人が かわいそうと思う気持ちが 子どもの自立、自律を妨げています。やれば何でもできる そのように育ててください。」
最後は恒例の分科会(グループディスカッション)。先生方に各グループに入っていただき、熱のこもった話が続きました。
Aグループ:発症後間もない患児の相談(安田祐希先生、折本竜太先生)
Bグループ:血糖値管理や成長期の心身の変化に関する相談(布川香織先生、石場俊太郎先生、兼松幸子先生)
Cグループ:ポンプ、SAP、リブレなどに関する相談(小谷紀子先生、高谷具純先生)
Dグループ:講師を囲んでフリートーク(伊藤新先生、神藤志穂さん)
Eグループ:患者同士のフリートーク(八木さやか先生)
先生方、本当にありがとうございました。
石場俊太郎先生の閉会の挨拶で春の家族講習会が終了しました。お陰様で、収穫が多く、中身の濃い会になりました。講演者、先生方、協賛企業の皆さん、スタッフ、そして何よりも会場に来られた方々に心から感謝いたします。
終了後も会場に残り、先生と熱心に話をしている方がたくさんいらっしゃいました。