10月29日 2023年「秋の家族講習会」が開催されました
10月29日、午後から秋晴れが広がった日曜日、恒例のつぼみの会「秋の家族講習会」が新宿のあいおいニッセイ同和損保新宿ビル3階会議室で開催されました。
今回は、東京女子医科大学名誉教授 大森安惠先生と、東京女子医科大学内科学講座 糖尿病・代謝内科学分野准教授 三浦順之助先生のお二人を講師にお招きしました。
家族講習会のトップバッターは、会員でキャンプOBの中原力さんの体験談。テーマは「続、1型糖尿病は足枷か、踏み台か」。春の家族講習会で、同じテーマの話をしたのですが、熱弁過ぎて時間が足りなくなってしまいました。今回は大学進学から就職、サマーキャンプの経験、結婚…などを中心に話してくれました。父親との葛藤など、ホームドラマを見ているようでした。
続いてのお話は大森安惠先生。演題は「私の歩いた一筋の道―糖尿病の患者さんと共に―」。先生が、糖尿病と妊娠に関する研究の先駆けとして歩いてこられた、起伏のある長い道のりをお話くださいました。先生の張りのある声、凛としたお姿、とても御年91歳には思えません。糖尿病学会のレジェンドを前にして、会場内は温かい空気に包まれました。
最後に三浦順之助先生の講演。演題は「1型糖尿病の治療の進歩と変わらないこと」です。①インスリンの発見から始まる1型糖尿病の歴史 ②日本の保険医療で認められている1型糖尿病の治療について。インスリン皮下注射、インスリンポンプとデバイスの進歩など ③疾患や治療をとりまく環境 ④よりよい治療継続のために 以上のテーマに沿った非常に中身が濃く、深いお話でした。
講演の後は、今年の春の家族講習会から復活した分科会(グループミーティング)です。従来、主に患者の年齢層で分けていたグループを、今回よりテーマ別に6つのグループに分けました。カッコ内はファシリテーターと参加された先生方です。
A.発症後間もない患児の相談(田嶋華子先生)
B.血糖値管理や心身の変化に伴う問題(布川香織先生、兼松幸子先生、石場俊太郎先生)
C. ポンプ、SAP、リブレなどの相談(小谷紀子先生、三浦順之助先生)
D.就職、結婚、出産などライフステージについて(佐藤詩子先生、大森安恵先生、八木さやか先生)
E. 患者同士のフリートーク(大人のグループ)(岡田果純さん、前田利恵子先生)
F.患者同士のフリートーク(18歳以下のグループ)(中原力さん、立川恵美子先生)
皆さん、どのような話をされたのでしょう。分科会から何かヒントをつかめたでしょうか。ぜひお聞かせいただきたいと思います。
兼松先生の閉会の挨拶で、4時間にわたる秋の家族講習会が終了しました。つぼみの会のスタッフの代わりに司会を引き受けてくださった布川先生、本当にありがとうございました。おかげ様で、得るところの多い、とても充実した会になりました。講演者、先生方、出展企業の方々、なによりも会場に来られた皆さまに心から感謝しております。