10月26日開催 つぼみの会 秋の家族講習会のご案内
1型糖尿病の患者と家族の会、つぼみの会では、毎年2回、春と秋に家族講習会(勉強会)を開いています。講演会、体験談、分科会など盛りだくさんの内容です。今年の秋の家族講習会では、講演を埼玉医科大学医学部小児科教授 菊池透先生、体験談発表をキャンプOGで現役の生活スタッフ 中村彩里さんにお願いしました。
また、恒例の分科会(グループミーティング)を行います。テーマ別に6つのグループに分かれ、日頃の悩みや、なかなか主治医に聞けないことなど、なんでも相談できます。
つぼみの会の会員以外のご家族の参加も大歓迎。事前申し込みは不要ですので、直接会場にお越しください。皆さまの参加をお待ちしています。
〇日時:2025年10月26日(日)13:00~17:00
〇会場:あいおいニッセイ同和損保新宿ビル3階会議室(地図参照)
〇会費:無料(つぼみの会会員のみ) 1,000円(非会員1家族当たり)
<タイムテーブル>
12:30 開場
13:00 開会あいさつ
13:05~13:35 体験談発表:中村彩里さん(大学3年生、サマーキャンプOG、生活スタッフ)
13:35~14:00 出展協賛会社紹介、休憩
14:00~14:50 講演:菊池透先生 (埼玉医科大学医学部小児科教授)
14:50~15:15 分科会の説明、休憩
15:15~16:45 分科会(グループミーティング)
16:45~17:00 アンケートの説明、閉会挨拶
<分科会のグループ>
A.発症後間もない患児の相談(発症したばかりお子さんの家族の悩み、入園、入学問題など)
B.血糖値管理や成長期の心身の変化に関する相談(思春期特有の様々な問題も含めて)
C. ポンプ、AID、リブレなどに関する相談(インスリン療法や機器についてなど)
D. 講師を囲んでフリートーク(菊池先生、中村さんとお話がしたい、お聞きしたい、という方)
E. 大人の患者同士のフリートーク(大人の患者本人のみの参加)
F.子どもの患者同士のフリートーク(高校3年生以下の患者本人のみ、親の参加は不可)
*ファシリテータ―として、つぼみの会顧問医の先生方に入っていただく予定です
<菊池透先生の演題と講演の抄録>
演題「みなさんは,医学・医療の進歩のアンバサダー」
1型糖尿病のみなさん、あなたは、医学と医療の進歩のアンバサダーです。104年前にインスリンが発見される、はるか以前から、1型糖尿病を治すための研究が、医学の進歩を牽引してきたのです。言い換えれば、1型糖尿病という憎い病気がなければ、医学の進歩はもっとゆっくりだったかもしれません。インスリンの発見、そして、インスリンの構造、合成に関する医学研究で、7つものノーベル賞の受賞があります。それらの医学研究は、志の高い企業によって製品化され、医療となって、皆さんを支援しています。そして、様々な技術が結集して、持続血糖モニターや、オートインスリンデリバリー(AID)のインスリンポンプが実用化されています。近い将来、食事インスリンも含めた完全なAIDポンプや、無穿刺血糖測定なども実現するでしょう。また、iPS細胞やブタの膵島を利用した膵島移植も普及するでしょう。さらに、1型糖尿病の発症遅延治療が現実になっており、今後、発症予防ができるようになるかもしれません。このように、1型糖尿病の子ども達を治したいという先人たちの熱い想いが、100年以上の時を超えて、現在も医学と医療を牽引しています。1型糖尿病の皆さんは、この熱い想いの結晶である、最新の医療を身にまとって生活をしているのです。しかし、1型糖尿病の皆さんは、ただ漠然と身にまとっているわけではありませんね。皆さん自身が、自分で治療しようという意思をもって、身にまとっていると思います。そうです。いくら技術が進んでも、皆さん自身が強い意志を持たなければ、その技術は活かされません。私から皆さんへのお願いです。どうか、自信をもって生きてください。皆さんがそうすることが、このように発展したきた医学医療を広く世界にアピールすることになるのです。100年以上前からの熱い想いに応えることになるのです。みなさんは、医学・医療の進歩のアンバサダーです。
<中村彩里(あやり)さん 体験談のタイトルと内容>
タイトル「ひっくり返った!!」
1型になってから10年。価値観や病気の捉え方など、「これはひっくり返った!!」と思った瞬間がたくさんありました。サマーキャンプの思い出や親とのコミュニーケーション、学校であったことなど、私の経験をお話させていただけたらと思っています。
あやりさんは2003年生まれで、現在大学3年生(21歳)。2015年、小学6年生の時に発症、2016年~2019年、サマーキャンプに参加。2022年からはスタッフとして参加しています。