5月16日「春の勉強会」を開催しました

5月16日の日曜日、つぼみの会「春の勉強会」が開催されました。従来の「家族講習会」は、講演会、体験談、分科会(グループディスカッション)というてんこ盛りの内容でしたが、今回はコロナ禍とのことで、時間を短縮、参加人数も制限し、コンパクトな「勉強会」としました。またZOOMによるオンライン参加を併用した、ハイブリッド・セミナーを、初めての試みとして取り入れることにしました。

準備を進める中で、4月25日に緊急事態宣言が発令され、さらに5月末までの延長が決まり、参加人数を会場定員の半分に制限したとしても、このタイミングでの開催は難しいのではないか、と悩みました。しかし、顧問の先生方の強い後押しと共に、参加希望者が予想よりも早いペースで集まったこと、さらに、つぼみの会に入会し、ぜひ勉強会に参加したい、という発病したばかりのお子さんの家族の思いが、何よりも、「勉強会を開くべきだ」という決意につながりました。

つぼみの会の定期総会に引き続き、午後2時よりパネルディスカッション形式で「勉強会」が始まりました。パネラーはつぼみの会の顧問医、武居正郎先生、佐々木香織先生、伊藤新先生、小谷紀子先生の4人です。

前半は「発症したばかりの子、園児、小学校低学年の子を持つ家族のなんでも相談」。最初に武居先生が1型糖尿病の患者の家族向けに、1型糖尿病の治療などの全体的な話をされ、続いて佐々木先生が、事前にいただいた会員からの質問に丁寧に答えてくださいました。「学校へのお願いは?」、「友達への公表は?説明は?」、「補食はどこで食べる?」あるある、な質問がたくさん出てきました。

後半のテーマは「インスリンポンプについて」。小谷先生と伊藤先生が、最新のインスリン製剤やインスリンポンプの話、さらにクローズドル―プ・インスリンポンプなど、なかなか診察室では聞けない話をされ、さらにインスリンポンプの使用中に生じる問題など、具体的な質問に答えてくれました。

一通りの話が終わった後、会場のお子さんから「どうやったらお医者さんになれるの?」との質問がありました。勉強会に参加していた、小児科医になって3年目のお医者さんが、自分の体験を話してくれました。武居先生も、「1型でも、消防士やパイロット以外、なれない職業はない」、と励ましてくれました。会場全体が、とても和やかな雰囲気に包まれました。

先生方、会場に来られた皆さん、ZOOMで参加した皆さん、そしてつぼみの会スタッフの皆さん、本当にありがとうございました。秋には「家族講習会」を予定しています。それまでにはコロナが退散し、もっと大勢の方が気楽に参加できるよう、願っております。